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タイには世界最大規模の日本人学校を含む 2 校の全日制日本人学校と、2 校の補習授業校がある。駐在が決まった家庭にとって、学校選び・入学手続き・費用の把握は赴任準備の最重要項目だ。本記事では、各校の概要から入学に必要な書類、学費、インターナショナルスクールとの比較、日本人幼稚園の情報まで、タイの日本人学校に関する実務的な情報を網羅的に整理した。

タイには全日制の日本人学校が 2 校、補習授業校が 2 校ある。いずれも「泰日協会学校(Thai-Japanese Association School / TJAS)」として運営されている。
世界最大規模の日本人学校として知られるバンコク校は、小学部(1〜6 年)と中学部(1〜3 年)を併設する。生徒数は小中合わせて約 2,000〜2,300 人。文部科学省が定める学習指導要領に基づいた教育を実施しており、帰国後の学力に差が生まれにくいのが強みだ。
バンコク校の特徴は規模の大きさだけではない。タイ語や英語の授業、現地校との交流プログラムも取り入れており、海外ならではの教育機会を提供している。2024 年には文部科学大臣が視察に訪れ、在外教育施設としての重要性が再確認された。
チョンブリ県シラチャに位置するシラチャ校は、2009 年に開校した比較的新しい学校だ。小学部と中学部を併設し、生徒数は約 400〜600 人。東部経済回廊(EEC)エリアの日系製造業の駐在員家庭が中心で、バンコク校と比べて少人数のきめ細かい教育が特徴だ。
シラチャからバンコク校中学部に進学する場合の入学金は 60,000 バーツに設定されており、連携が取れている。
チェンマイとプーケットには全日制の日本人学校はないが、補習授業校(週 1 回・土曜日制)が設置されている。
| 学校名 | 所在地 | 管轄 | 開設 |
|---|---|---|---|
| チェンマイ日本語補習授業校 | チェンマイ | 在チェンマイ日本国総領事館 | 2023 年指定 |
| プーケット日本語補習授業校 | プーケット | 在タイ日本国大使館 | 2023 年指定 |
国語・算数を中心とした授業を実施し、バンコク校がチェンマイ校を、シラチャ校がプーケット校をそれぞれ後援する体制を取っている。

入学手続きは「指定日にオンライン申込→来校→書類提出」のステップで進む。準備に時間がかかる書類もあるため、赴任が決まったら早めに動くことが重要だ。
日本人学校に入学するための主な条件は以下の通り。
タイの日本人学校は日本国籍を持つ児童が対象だが、日本語能力が十分であれば二重国籍の児童も入学可能なケースがある。詳細は学校に直接確認することを推奨する。
前籍校・教育委員会等から取得する書類:
自身で準備する書類:
書類は A4 縦サイズ、子ども 1 人につき 1 セットをクリップ留めで提出する。ホッチキスは使用不可。
編入学(学期途中での転入)の場合も基本的な流れは同じだが、受付時期が限定されるため、学校の公式サイトで最新のスケジュールを確認する必要がある。

日本人学校の学費は、インターナショナルスクールと比較すると大幅に抑えられる。ただし入学金が高額なため、初年度は相応の出費になる。
| 項目 | 金額(バーツ) | 日本円換算(目安) |
|---|---|---|
| 入学金 | 約 160,000 | 約 56 万円 |
| 授業料(1 学期) | 約 60,000 | 約 21 万円 |
| 初年度合計 | 約 310,000〜 | 約 100 万円超 |
学費は毎年 12 月末までに翌年度分が公示される。為替レートによって日本円換算は変動するため、最新の正確な金額は泰日協会学校の公式サイトで確認すること。
筆者の知人が赴任時に最も驚いたのは入学金の高さだった。日本国内の公立校にはない費用項目のため、赴任前の予算計画に必ず組み込んでおく必要がある。多くの駐在員は会社負担で通学しているが、負担範囲は企業によって異なる。赴任前に人事部門と確認しておくべきポイントだ。
| 学校タイプ | 年間学費(バーツ) | 日本円換算(目安) |
|---|---|---|
| 日本人学校 | 約 15〜18 万 | 約 50〜65 万円 |
| インター校(郊外) | 20〜40 万 | 約 70〜140 万円 |
| インター校(名門) | 50〜100 万+ | 約 200〜400 万円+ |
日本人学校はインターナショナルスクールの 1/3〜1/5 程度の学費で通える。コスト面だけで見れば圧倒的に有利だが、英語教育の充実度や高校課程の有無など、学費以外の要素も含めた総合判断が必要になる。

日本人学校は日本国内と同じ 3 学期制 を採用し、授業進度も文部科学省の学習指導要領に準拠している。
| 期間 | 時期 |
|---|---|
| 1 学期 | 4 月下旬〜8 月上旬 |
| 夏休み | 8 月第 2 週〜8 月末 |
| 2 学期 | 9 月〜12 月 |
| 冬休み | 12 月下旬〜1 月上旬 |
| 3 学期 | 1 月〜3 月上旬 |
| 春休み | 3 月中旬〜4 月下旬 |
日本の学校より夏休みが短く、春休みが長いのが特徴だ。タイの祝日(ソンクラン等)は日本人学校でも休校になるため、日本国内の学校とは休日カレンダーが異なる点に注意が必要。

駐在期間、子どもの年齢、帰国後の進路によって最適な選択は変わる。
| 比較項目 | 日本人学校 | インターナショナルスクール |
|---|---|---|
| 授業言語 | 日本語 | 英語(一部タイ語) |
| 学費(年間) | 15〜18 万バーツ | 20〜100 万バーツ+ |
| 帰国後の学力 | 差が生まれにくい | 日本語力に差が出る可能性 |
| 英語力 | 限定的(英語授業あり) | 高い |
| 課程 | 中学 3 年まで | 高校まで一貫(IB 等) |
| 給食 | なし(弁当持参) | 提供あり(学校による) |
| 環境 | 日本人中心 | 多国籍 |
| 会社負担 | 多くの場合あり | 企業による |
日本人学校が向いているケース:
インターナショナルスクールが向いているケース:
日本人学校には高校課程がないため、中学卒業後は日本帰国、インター校への転校、またはタイ国内の日本人向け高校(バンコクにはない)を選ぶ必要がある。この「中 3 の壁」は赴任初期から意識しておくべきポイントだ。

日本人学校に入学する前の幼稚園選びも、駐在ファミリーの重要な関心事だ。バンコクには多数の日本人向け幼稚園がある。
| 幼稚園名 | 特徴 |
|---|---|
| ニューバンビーノ幼稚園 | 温水プール・アスレチック完備、園舎リニューアル済み |
| メロディー幼稚園 | 1981 年創立の老舗、1 歳半〜、日本人部+インター部併設 |
| こばと幼稚園 | モンテッソーリ教育、広い園庭 |
| SP 幼稚園 | タイ文部省認可、日本の教育要領ベース |
| バンコク幼稚園 | 元日本人学校幼稚部、トンロー移転済み、少人数制 |
| ゆめてらす幼稚部 | 日本人園長+タイ人保育士の二重体制 |
| タイさくらキッズ | 17 時まで保育対応、共働き家庭に人気 |
幼稚園によって教育方針(モンテッソーリ、シュタイナー、日本式保育等)が大きく異なる。見学は複数園を回ることを強く推奨する。

タイには日本人駐在ファミリーを支える充実したコミュニティとサポート体制がある。
タイ国日本人会(1913 年創立)は世界最大規模の在外日本人会で、子育て支援も充実している。
赴任直後は生活基盤が整わず孤立しがちだが、日本人会のコミュニティに早期に参加することで、学校情報や生活のノウハウを効率的に得られる。
日本人会以外にも、駐在ファミリーを支えるリソースは多い。
医療面では、日本語通訳が常駐する病院が複数あり、子どもの急病時にも言語の壁を感じにくい環境が整っている。

ない。チェンマイとプーケットには週 1 回(土曜日)の補習授業校があるのみで、全日制の日本人学校はバンコクとシラチャの 2 校だけだ。チェンマイやプーケットに駐在する場合、平日はインターナショナルスクールまたは現地校に通い、土曜日に補習授業校で国語・算数を学ぶパターンが一般的。
タイの日本人学校に高校課程はない。中学 3 年までで卒業となる。高校進学の選択肢は主に 3 つ: 日本に帰国して高校受験、バンコクのインターナショナルスクール(IB プログラム等)に転校、またはタイ国外の日本人学校高等部(シンガポール等)への進学だ。駐在が中学以降に及ぶ場合は、早い段階で進路計画を立てることが重要。
赴任が確定したらすぐに動くのが理想。前籍校からの書類(指導要録の写し、在学証明書等)の取得に 2〜4 週間かかることがある。編入学の場合は受付時期が限定されるため、泰日協会学校の公式サイトで最新のスケジュールを確認し、逆算して準備を始めることを推奨する。

タイの日本人学校は、バンコク校(世界最大規模)とシラチャ校の 2 校体制で、文部科学省の学習指導要領に基づく教育を提供している。入学には前籍校からの書類やパスポート・ワークパーミットのコピーが必要で、準備には一定の時間がかかる。学費はインターナショナルスクールの 1/3〜1/5 程度と抑えられるが、入学金は高額なため初年度の予算計画は重要だ。
入学書類のタイ語翻訳やお子さまの学校関連手続きでお困りの方は、当社までお気軽にご相談ください。
Yusuke Ishihara
Started programming at age 13 with MSX. After graduating from Musashi University, worked on large-scale system development including airline core systems and Japan's first Windows server hosting/VPS infrastructure. Co-founded Site Engine Inc. in 2008. Founded Unimon Inc. in 2010 and Enison Inc. in 2025, leading development of business systems, NLP, and platform solutions. Currently focuses on product development and AI/DX initiatives leveraging generative AI and large language models (LLMs).