日本文化のコントラストに魅了される外国人
製造業を中心とした「日本のモノづくり」はその高度な技術力と、細部までこだわり洗練された品質を世界中から賞賛され、ある種のあこがれを持って見つめられているものです。その一方で、焼き物、漆塗り、織物といった伝統工芸も、外国人を強く惹きつけ芸術・文化的にも世界中に大きな影響を与え続けています。
このように「最新テクノロジーと伝統の共存」という日本独自の文化的背景は、外国人の好奇心を強く刺激し、直接肌で感じようと日本を訪れる観光客が益々増えているといった状況です。
多くの外国人が訪れる日本の観光スポット
日本政府が主導する形で取り組まれてきた訪日外国人誘致は、2020年のオリンピックまでに2,000万人を目標にしていました。しかし2015年にこの数字が前倒しで実現されたため、目標値は3,000万人へと引き上げられました。更に2016年にも数字が上乗せされ、2020年までに4,000万人、2030年までに6,000万人へと大幅に上方修正されています。
この訪日観光客増加の背景には、中国の所得水準が上がり、外国旅行への関心が高まってきたことがあげられます。同様に、タイ人を中心とした東南アジアからの訪日観光客も急増しています。東南アジアでは雪の降らない国が多いこともあり、東京・大阪といったオーソドックスな観光地に加え、北海道が圧倒的な人気を集めています。また広葉樹の珍しい国の方達には、秋の紅葉狩りも人気が高いものです。欧米人にも人気の京都は、日本ならではの古風な街並みに人気があります。古き良き日本文化に触れようと、年間100万人以上の外国人観光客が訪れています。
観光スポットでの翻訳
半世紀以上も観光立国を推進してきたタイなどと違い、日本の観光地の案内板は、未だに日本語による表記のものがほとんどです。日本はまだまだ外国人観光客への心配りが足りておらず、日本を訪れる外国人の方は行動面でかなり不便を感じているというのが現状です。
しかし近年弊社でも爆発的に増えているのが、テーマパークや観光スポットなどに置かれるパンフレットの翻訳案件です。どこにどのアトラクションがあるのかといったマップ内文言の翻訳や、どのような楽しみ方をすればよいのかなどの手引を、タイ語はもちろん中国語繁体字・中国語簡体字・韓国語・といった各国言語へ翻訳を行なうケースが急増しています。
同時に電車やバスなどの交通機関のリーフレットの翻訳案件、ウェブサイトやFacebookなどのSNSへ投稿する、原稿翻訳案件も増加しています。このように日本の観光地でも、翻訳が必要となる状況は確実に増えてきているといえます。